51 暑中お見舞い申し上げます。

こんにちは。料理人の佳子です。
今年から始まった「酷暑日」。まさか最高気温40度超えなんて、そうそうはないだろうと思いきや、全国あちこちから酷暑日のニュースが飛び込んできています。
私の生まれた三重県桑名市も何度か40度超えの記録を叩き出しました。
みなさま、お健やかにお過ごしください。

こんな厳しい気候の中で発生した熊本地震。
物理的・精神的さまざまな災いに遭われた方に対して心からお見舞いを申し上げます。
元通りの暮らしが早く実現できますよう、応援したいと思います。

お見舞いの方法、支援の方法はいろいろありますが、とりあえず私はいつも通り、モンベルの「アウトドア義援隊」への寄付からはじめます。
これは、アウトドアメーカーのモンベル社が、1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに結成し、アウトドアの装備とノウハウを生かして被災地で支援活動を行う独自の災害ボランティアです。
企業にとっては、自社が得意とするところで支援でき、顧客にとっては、簡単な方法で支援できるいい仕組みの一つだと思います。
顧客は店頭の募金箱に現金をいれてもいいし、普段のお買い物でたまったポイントで寄付してもいい。WEBでも簡単に操作できます。

熊本は今年の2月、訪れたばかりでした。
熊本は、2020年の洪水でひどい被害を受け、熊本城も、球磨焼酎のふるさと球磨人吉エリアも、復興途上でした。
でも、元気でお商売をする地元の人の熱意と覚悟には、心を打たれました。
今回の地震で新しく被災された方にも、これまでの復興を続けておられる方にも、きっと最適な復興支援の方法がこれから生まれてくる
と思います。
少しでも熊本の復興に役立てるよう、心して働いていきたいと思います。

さて、写真は、先日、良夫マスターと訪問した、京都・西芳寺(通称苔寺)の庭で撮影した庭の苔です。
庭のあちこちでいろいろな種類の苔が、イキイキと、そしてキラキラと育っていました。
西芳寺は静かで、苔むしたお庭は目に涼しい。
一枚の写真がみなさまの暑さを和らげるよすがになればと思います。

西芳寺は1977年から事前申込制の参拝方式を開始しました。
「自己とじっくり向き合い、心静かにお参りいただきたい」。そんな想いからだったそうですが、実は昭和53年当時も、西芳寺は京都の中でも来場数が多いお寺の一つ。
檀家を持たない同寺にとって、来場者の冥加料は大切な経営資源ですが、多すぎる入場者は、近隣との軋轢も生んだでしょうし、本来、静かに保つはずのお寺の環境維持も、できなかったのではないかと推察します。
入場を制限することで経営資源が減るかもしれない事前申込制度の導入は、苦渋の決断だったに違いありません。

現在、写経と見学で4000円を払い、前日までの申し込みをした人だけがお寺に入ることができます。
そのおかげで、大変静かな環境でお参りでき、写経は心豊か時間となり、何よりも美しいお庭で心が洗われる思いがしました。
クーラーを使わなくても、涼風が体をかけめぐった気分になりました。

これを良しとするか否か、すべての寺社や観光施設に導入するか否かは意見が分かれるところですが、西芳寺の仕組みは、オーバーツーリズム時代の解の一つには違いありません。
この後で別のお寺にも立ち寄ったのですが、観光客であふれかえり、中には傍若無人なふるまいも垣間見えて、西芳寺との落差に驚きました。

京都のお寺に限らず、いまや日本は世界の観光地です。
来ていただくことはありがたいし、観光に出かける時の高揚感は誰にもあります。つい大声をあげたり、自分の日常の行動を押し通し、他者を邪魔することだってあるのでしょう。
ただ、静けさを守るところでは静かに過ごす。周囲にいる人に気遣いをする。
それもまた日本のアイデンティティの一つであり、それをPRしていく必要性も、これからの観光の時代をソフトランディングさせる術ではないかと思います。

傷ついた者や土地への支援に熱をこめること。一方で、静謐や気遣いを愛し、実践すること。
そんな複雑な夏を今、経験しています。

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