10お味噌の故郷、信州へ。「すや亀本店」さんを訪ねました(2)

こんにちは。料理人の佳子です。すや亀本店さん訪問報告第2回です。

すや亀本店さんが、長野市の中心市街地に醸造蔵を構えているのは、ここによい水がでるからです。工場の片隅には石組みの井戸があり、裾花水系の澄んだ地下水が100年以上、枯れることなく湧き出ています。この井戸からの天然水も味噌作りに使われています。
築100年を超える蔵の仲には、太い木の梁が天井から顔を見せ、その下に大きな味噌樽がいくつも並んでいます。。

味噌づくりは麹づくりから始まり、その麹のもととなる米は無農薬無化学肥料栽培をしているとのこと。
すや亀さんのこうじ室のドアには、「麹」ではなく「糀」と書かれ、入り口にしめ縄が飾られています。
米からできているから、米編の糀。「自然への崇敬と感謝の心を忘れずにみそづくりを行っていく」という思いが、しめ縄に込められています。

今では、味噌だけでなく、甘酒、食卓の友、旬の味、みそ菓子、冷凍食品など、取り扱い商品のバリエーションが広がっています。
1989(平成元)年に発売されたのが「みそソフトクリーム」。善光寺に近いもう一つの店舗「門前店」でいただきました。うまうまアイス、でした。

私がすや亀さんのお味噌と出会ったのは偶然でした。
2021年の夏、避暑に訪れた茅野市周辺は、未曾有の大雨で鉄道網も道路網も寸断され、長野県とその先の岐阜県から脱出することが困難になりました。
どうやって大阪に帰ろうかと思いながらJR茅野駅をぶらぶらしていたら、売店で見つけたのが、すや亀さんの「そば味噌」。ふき味噌や山椒味噌は食べたことがあるけど、そば味噌ってどんな味だろう。思わず手にとりました。

茅野駅からタクシーで小淵沢駅に向かい、山梨を横切って八王子駅へ。南下して新横浜駅にたどりつき、在来線と新幹線を乗り継いで大回りで大阪に戻りました。その夜、このお味噌をいただいてから虜に。
そもそもは、お蕎麦屋さんのお通しとして生まれた商品のようです。
これを食堂あおぞらで出そう。即そう思って、きゅうりの飾り切りを工夫してみました。

最初にすや亀さんに問い合わせをした時には、みその保存法や消費期限など丁寧に教えてくださいました。食堂あおぞら開業後は、大阪に出張にこられていた松井由和取締営業部長が、立ち寄ってくださいました。

今回の訪問で、ご挨拶をさせていただいた青木茂人社長は3代目。「みそ造り、人づくり、幸せづくり」を経営理念に、「日本一のみそ屋を目指して」おられます。
オフの日には自転車に乗られるスポーツマンで、自転車好きのあおぞらの良夫マスターとすぐさま意気投合。年季の入ったランドナータイプの自転車も見せていただきました。

すや亀さんからは、ときどきお便りが届き、まとめて注文すればお得になります。
商品の発送作業を誰と誰が担当したかまで表示して届けてくださいます。
おいしいのはもちろんですが、とても親切な味噌屋さん、という印象は、今回お訪ねして、よけい強く思いました。
「こんにちは」「いらっしゃいませ」、本社・工場内ですれ違う誰もが声をかけてくださいます。
工場内には「醸造は人格なり」という額が飾ってありました。それを体現したような会社だなあ。
きびきびと働く人が多く、その誰もが醸し出す親切さ、丁寧さ、ひたむきさ。そんな会社とお取引できたことを心強く思います。

食堂あおぞらで是非「そば味噌きゅうり」味わってくださいね。虜になりますよ、間違いなく。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です