暑中お見舞い申し上げます。料理人の佳子です。
熱中症とコロナのダブルパンチ、頭の痛い夏ですね。
どうぞご自愛ください。
そんな日常を離れてリラックスするのが旅の醍醐味。食堂あおぞらをオープンして以来、私の旅のスタイルは少し変わりました。
非日常な場所や時間を味わうのには変わりないのですが、旅先の郷土で使われている食材や調味料、お酒、食文化などを学ぶ機会を増やすようにしました。
7月の連休を利用して、良夫マスターと共に北海道・支笏湖へ。
近くには民族共生象徴空間「ウポポイ」があり、園内にある国立アイヌ民族博物館で、アイヌの歴史や文化を学びました。
このあたりの食材というと、アイヌ語でヒメマスを表す「チップ」です。
支笏湖畔の食堂で、チップのフライがついたカレーライスを発見。
頭の先から尻尾までぺろりと食べられて、うまうま。カツカレーより、おいしいかも。
こんな発見をするのも楽しいです。
加えて、淡水魚の勉強にと、千歳水族館にも行きました。
支笏湖の水中世界が再現されていたり、サーモンの研究ゾーンがあったり。千歳川が水族館の中に組み込まれていて、川の中を直接観察できるのは、世界で初めてなんだそうです。
湖にとどまったサーモンがヒメマス、海へ流れでたサーモンがベニザケ。
どちらもサケの仲間ですが、海に出て子供を産むために元いた川や湖になぜ戻ってくるのかとかねがね思っていたら、この水族館で理由がわかりました。
自分の故郷の川や湖の匂いがわかるんですって!
大きな海から、どうしたら自分の故郷の匂いがわかるんでしょう。不思議。
故郷で子供を産んでそこで息絶えるサケのママ。だけど川や湖にとどまったサケは、出産で亡くなることはないんだとか。
これからは、サーモンママの77偉大さを思いながら食べなくては。
もう少し涼しくなったら、あおぞらでもサーモンのスチームをお出ししますね。
次回のブログは北の旅その2。ハスカップについて紹介します。