こんにちは。料理人の佳子です。
わが町、大阪は桜満開。花吹雪の中を自転車をこいで、あおぞらに出勤しています。
時々くしゃみをしたり、目が痒かったり、鼻水が出たり、のどがイガイガしたりしますけどね。
フラワーデザインのしごとをしておられたお客様がいらして、「飲食店の店内には、生の花を飾ってくださいね、別に高価なお花でなくてもいいから」とおっしゃいます。
週に一度は花を入れ替えて、小さな花瓶にいけています。
私自身は、「緑の指」をもっていないので、実は、花の扱いが苦手なのですが、店内では、気温や湿度が安定しているためか、カウンターや洗面所に飾っている花は、割と長持ちしてくれます。
旅先で出会ったお酒の瓶に、案外かわいらしいデザインがあるんですよ。
その一つが「アマミラビット」。今年の2月、奄美大島へ行った時に買い求めた、奄美大島開運酒造の製品で、世界自然遺産登録地「湯湾岳」の伏流水を使った、軽い味わいの黒糖焼酎です。
200cc入りの小さな瓶には、奄美大島に生息する特別天然記念物「アマミノクロウサギ」がデザインされ、売上の一部がアマミノクロウサギの保護プロジェクトに寄付できます。
瓶が入っていたパッケージは、地球にやさしい非木材パームヤシカサパルプを原料にしているため、森林資源を節約できます。
焼酎を飲んだ後は、かわいい花瓶にできるわけで、一石二鳥、いや、一石数鳥の活躍をしてくれています。
「ようやく結婚式を挙げることができました」と、うれしそうにご来店されたお客様。
コロナ禍でお式を挙げることだけが一番後回しになっていたけれど、今年、晴れてウエディングドレスをお召しになったとのこと。幸せのお裾分けに、と、お花をいただきました。チューリップやミモザなど春の花がたくさん入ったブーケ。
結婚式のお写真も見せていただきました。花以上に花嫁が美しいな。
どうぞ末長くお幸せに。
ご家族のお世話のために、遠く離れたアメリカから日本に一時帰国され、その合間に、あおぞらに来店してくださったお客様は、中学・高校の同級生でした。
かつてジャンパースカートにベレー帽を被っていた仲間とは40数年ぶりの再会。彼女からお花のアレンジメントをいただき、その中につぼみをつけた桜の枝が。
日々、つぼみがふくらみ、ある日、とうとう開花。
だから、私の今年の最初の桜のお花見は、あおぞらの店内になりました。
長旅、お疲れ様でした。元気でアメリカで暮らしてね。
昨晩、初めて来られたご夫婦。お近くにお住まいですか?と尋ねると、「ええ、昨日まではもう一人、ここにいたんですけど」と奥様が隣の席を指します。末娘さんが就職されて大阪を離れたとのこと。
「本当に久しぶりに夫婦二人でごはんを食べます」。
上の娘さんは結婚されて独立されており、夫婦水入らずの夕食は、もしかしたら30年近くしてこられなかったのかもしれませんね。
こどもの旅立ちは少し寂しいけれど、肩の荷を下ろした安堵感で、酒盃を重ねられました。
長い子育て、お疲れさまでした。
食堂あおぞらは、お客様にお食事とドリンクをお出しして、ほっこり時間を過ごしていただく商売なのですが、実はお客様からいろいろな幸せをいただく生業だなあと思います。
本当に、幸せのお裾分け、ごちそうさまです。