40 ホタメットで疾走中。

こんにちは。料理人の佳子です。
記録にも記憶にも残る暑さ。2024年の夏は、そう断言できるのではないでしょうか。
「暑い暑い!」と入ってこられたお客様に、熱々のおしぼりタオルをお出しし、「どうぞ昭和のオヤヂをやってください」と、首周りから顔をゴシゴシ拭いていただいたことも何度かありました。
これから夏はこんな風景になるのでしょうか……。
来年を迎えるのが恐ろしいです。

かねてから念願であったことを始めました。
私と良夫マスターは、通勤にも食材の仕入れにも、電動アシスト付き自転車を使っています。
私の愛車はブルーの「ムスタファ号」。
阿倍野の坂道もす〜いすいっとペダルが軽いのは嬉しいのですが、結構スピードが出るし、車体が重い。
また、最近では自転車の違反運転もよく見かけるし、ご高齢の方たちが自転車や徒歩でよろよろ通っていくのも日常で、自転車の周囲は危険に満ちています。
そこで、推奨されているヘルメットをかぶろうと思っていたのでした。

良夫マスターはあっという間にインターネットで購入して被り出したのですが、私はもう一つデザインが気に入らなくてずっと探していたのです。
やっと見つけたのが、甲子化学工業(本社大阪市、生産拠点は東大阪市)のヘルメット。
https://koushi-chem.co.jp/hotamet/

このヘルメット、なんとホタテ貝からできているのです。

本来、ゴミとして廃棄されるはずだったホタテの貝殻を細かく砕いてリサイクル素材化。
自転車を運転する人の命を守るヘルメットとしてアップサイクルした、その名も「HOTAMET(ホタメット)」。
貝殻を彷彿とさせる、ころんとした可愛い形に、一目惚れしました。

ホタテの貝殻から作られたバイオプラスチックを原材料にすることで、CO2排出量を約50%削減できた、地球環境にも優しいヘルメットです。
甲子化学工業によると、ホタメットは、「バイオミミクリー(生物模倣)の考えに基づき、ホタテの構造を模倣した特殊なリブ構造をデザインに取り入れている」結果、通常より約33%高い強度を実現させたそうです。

将来、この商品が破損や寿命を迎えても建材や新たなヘルメットの材料として再利用するできます。
つまり、廃棄貝殻をリサイクルして終わりではなく、何度でも循環できる仕組みにすることで、持続可能な社会を目指していく。現在の社会が目指す理想の一つにも感じました。
「守るのは頭と地球」。
コンセプトが立派なだけでなく、デザインがかわいらしいところが素敵!
私は今年の2月11日に、同社のホームページからホタメットを購入しました。
食堂あおぞらを表すように「オーシャンブルー」を選択。

問題はそこから。長い長い道が始まりました。
待てど暮らせど、ホタメットは届かない。安全規格の再審査を実施する必要が生じたらしく、製造工程の見直しがあり、多分、注文数が予想以上に多かったのでしょう、納期は二度にわたって延期されました。
多分、生産拠点がてんてこまいになっていると思われ、こちらの問い合わせに対する返事も遅れがちでした。
もう永久にこないかもしれない、消費者センターに相談してみようと腹をくくったのが9月3日。あおぞらの定休日です。
ところが「ほたての神様」(?)が魔法の杖でも振ったのでしょうか、この日の午前中の宅配便で急に届いたのでした。

7か月も待った甲斐のある、コンセプトと可愛らしさ。
あちこちで自慢すると、みな可愛い形状と「ホタメット」というブランド名に大笑いしてくれます。
阿倍野区界隈で、青いホタテ貝のヘルメットで疾走している女子がいたら、それは私です。
食堂あおぞらの厨房の片隅に置いていますので、ご覧になりたい方はお声をおかけください。

2 Replies to “40 ホタメットで疾走中。”

  1. 田村ひろ子

    ホタテの貝殻から作られたバイオプラスチックを原材料「HOTAMET(ホタメット)」!!佳子ちゃんによく似合っていて、とても「可愛い!!!!!!」です。
    長いこと待っていた甲斐がありましたね!!

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