21 感謝、感謝の秋。

こんにちは。料理人の佳子です。
ブログの更新に少々間があきました。

11月1日、食堂あおぞらは開店1周年を迎えることができました。
「おめでとう」とたくさんのお客様が声をかけてくださったり、来店してくださいました。
ありがとうございます。

良夫マスターが感謝を込めたオリジナルカクテル「あおぞら1号」「あおぞら2号」を考案し、ご提供さしあげましたところ、アルコールを召される方は1号を、アルコールを召されない方は2号を、それぞれ大喜びで受け入れてくださいました。
ちなみに私は試作品しか飲んでないんですけどね(笑。
1年に3度も倒れたり入院したりしてがんばった良夫マスターには私から「大七」純米吟醸をプレゼントしました。

思えば、オープン直後の2か月は、緊急事態宣言もあけ、活気がでて幸先のよいスタートとなりました。
ところが、2022年があけてからはコロナ禍に継ぐコロナ禍。まん延防止の波に、あおぞらも翻弄されました。
お客様が来られない夜も、予約をキャンセルされた夜も、何度もありました。
「会社から会食を禁じられたから」「表に出ないようにしているから」「家族に医療従事者がいるから」「高齢者と同居しているから」。
どんなに安全安心に配慮した飲食店でも、さまざまな理由を盾に固く閉じた扉を開けられなかったように思います。

そんな中、何の不安も言わず、コツコツと通ってくれた友人たち。
「一度、入ってみたかったのよ」とドアを開けてくださったご近所の方々。
少しずつ常連さんの輪が広がっていることを痛感しています。
「感謝、感謝」
そう呟いて、その言葉が若い頃アルバイトしていた京都・先斗町の老舗おばんざい店の女将さんの口癖だったことを思い出します。

今日も、あたたかな灯を掲げてあおぞらは開店します。
アクリル板の向こうに常連さんの誰かをみつけ、「こんばんは!また会いましたね」と声を掛け合うシーンが増えてきたこと。
お客様の一人ひとりが私と良夫マスターに、日常の出来事を話してくださること。
お料理や飲み物に興味を持っていただくこと。
それらを心からうれしく思います。
私ども夫婦とお客様の居場所をつくり、明日への活力を養っていただく。そんな店へ向けて、これからも精進したいと思います。

え〜っと、今、ヒットしているお料理(イチオシの料理ともいう)はですね、「鶏ももの塩麹ロースト、タブナード添え」ですよ。
大源味噌さんから購入し、手作りしている「塩麹」を、阿倍野の鶏肉店「鳥豊」さんのもも肉にマリネした後、フライパンで焼いて旨味を閉じ込め、うちの庭で育てているローズマリー(もちろん無農薬)を乗っけてオーブンでグリルします。
野菜サラダとともにタプナード(黒オリーブの付け合わせソース。フランス・プロヴァンス地方を発祥とするペースト)を添えて召し上がっていただきます。
「うわ、鶏もも、ふわっふわ。うまっ」「この黒いソース、何?うまいね、これだけで飲めるね」というのが、多くの感想です。

そろそろ厨房の土間はしんしんと冷え始め、夜中に自転車ムスタファ号で飛ばすと、風が冷たくなってきました。
感謝、感謝の秋が過ぎていきます。

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